ゲストハウスプレスー日本の旅の、あたらしいかたち。

 

長野県須坂市・ゲストハウス蔵に行ったらやりたい4つのこと。

長野県須坂市・ゲストハウス蔵周辺の魅力的な場所をご紹介

野県須坂市にあるゲストハウス蔵の周辺には、信州ならではのダイナミックな自然と、魅力的な小さなまち、施設が多くあります。その中でもゲストハウスプレスが特におすすめする4つのこととは?

地獄谷野猿公苑にで温泉に入るサル親子
地獄谷野猿公苑にで温泉に入るサル親子

1. 地獄谷野猿公苑で温泉に入るサルを間近に見て、
ひとと動物との関係性を見つめなおす

外国人には「スノーモンキー」という名前で知られている地獄谷野猿公苑。自然や動物の生態を紹介するナショナルジオグラフィックやネイチャー映画で、雪の時期に温泉に入るサルを「スノーモンキー」と紹介されてから世界的に有名な場所になりました。

ここでは冬になると(サル専用のぬるめの)露天温泉にサルが好んで入りにくるのです。実はこの温泉、サルのコミュニティーの中でも上のランクに属する者だけが入れるのだそう。確かにずっと見ていると、見るからにボスっぽい強そうなサルがのそのそと歩いていたりします。ちなみに冬期間以外はサルは温泉にはほとんど入りませんが、温泉近くに野生のサルはいるので、その生態を間近に見ることはできます。

ここのサルたちは野生ですが、人が間近にいても一向に気にしません
ここのサルたちは野生ですが、人が間近にいても一向に気にしません

温泉に浸かるサルを見ていると、子供が毛づくろいをしていたり、ひとりで気持ちよさそうにくつろいでいるのもいたり、とっても人間くさい?様子が見られます。サル用の温泉に柵などはなく、時にサルとぶつかりそうになるほど至近距離にいますが、サルは、目の前ではしゃいでいる人間のことなどまるでいないかのよう。ひととサルの違いとは?人間と動物の距離って?などと崇高なことを考えるのもよし、ただただ可愛らしい子どもサルが毛づくろいする様を飽きるまで眺めるもよし。

公共交通機関を使ってのアクセスが、長野電鉄湯田中温泉駅からバス、そこから更に徒歩20分はかかりますが、バス終点の温泉街、上林(かんばやし)温泉も日本情緒溢れるなかなかの風情ですし、そこからの森林ウォークもワクワク感を高めてくれるちょっとした導入だと思えば楽しいものです。

 地獄谷野猿公苑 9:00頃〜17:00頃(夏と冬で多少変動あり)無休

2. 蔵のまち須坂をゆるゆる歩いて自分なりの小さな発見をする

須坂市は、明治から昭和初期にかけて「おかいこさん」と呼ばれる製糸業で栄えたまち。須坂には当時の繁栄を偲ばせる土蔵や大壁造りの商家が残り、蔵の町としても知られています。まちをそぞろ歩くとそんな豪商の家を残した田中本家博物館など、保存状態もよく、街並みが生きた状態で残っています。

須坂のよさは、よい意味で”整備され過ぎていない”ところ。古民家を活かしたギャラリーやセレクトショップがある一方で、中途半端に古い「昭和」な洋品店や看板などがマッチして、なんとも味わい深い雰囲気です。

製糸業で栄えていた時代から残されている雛人形の伝統を今に伝えるひな祭りのイベント・しあわせひな祭りや、臥竜公園の桜など、シーズンになると遠方から訪れる人も多いまち。ゲストハウス蔵のすぐ近くにある創業150年の遠藤酒造場で日本酒を試飲したり、古民家を改装した素敵なインテリアのアトリエ兼ショップのヤンネを覗いたり、地元の薬局で売っているという特産のごぼう茶を買ったりしているとあっという間に時間が経ってしまいます。

もっと行動範囲を広げたいときは、明治中期に建造されてまゆ蔵として使用されていた近代化産業遺産でもある蔵のまち観光交流センターで自転車を借りて(保証金はあるけど無料!)ゆっくりとまちをサイクリングすると、より須坂のまちを感じることができます。市内で5つ残っているという味噌蔵を訪問してみたり、ゲストハウス蔵のオーナー山上さんおすすめのローカル食事処に行って、見たことのないメニューに挑戦したり、あなたなりの視点で須坂のまちを新しく「発見」すると、楽しみは無限大に広がってきます。

 遠藤酒造場(通販サイト)

 アトリエとお店、ときどき教室 ヤンネ中町店 11:00〜18:00 金・土・日・祝日営業

 山下薬局 8:30~19:00(平日)8:30~18:00(土曜)日・祝定休 

 蔵のまち観光交流センター 9:00~17:00 年末年始のみ休館

3. 日本の滝100選・米子大瀑布を見るためプチトレッキングする

須坂市郊外にある米子大瀑布(よなごだいばくふ)は、日本の滝100選にも選ばれた不動滝(落差85m)・権現滝(落差75m)の2つの滝の総称で、市内からは細い1本道を10km以上走った先、駐車場からも歩いて20分以上山道を上っていかないと見られない滝ですが、それでも見る価値はある壮大な景色に出会えるところです。

滝までの道のりはプチトレッキング感覚。緑が濃い渓谷美を感じながらだとあっという間です。秋の紅葉シーズンの美しさは有名で、普段は路線バスなどの運行がなくレンタカーやタクシーで行くしかないエリアですが、その時期だけは臨時のバスが運行され、数多くの観光客で賑わいます。

米子大瀑布 不動滝
米子大瀑布 不動滝

この二つの滝が有名なのは、日本有数の「夫婦滝」のためと言われているそう。※男滝は「権現滝」で、水量が多く真っ直ぐな直瀑。女滝は「不動滝」で、水量が少なく霧状に流れる落ちる姿が女性的。最近では「恋人滝」とも言われています。不動や権現という名前の通り、滝の下には米子不動尊というお寺があり、「米子のお不動さん」として庶民の信仰を集める日本三大不動尊のひとつとして今でも修験者の道場となっています。

ここで滝に打たれる”瀧行”をすると、心がスッキリ晴れやかになります。夫婦滝だけに恋愛・結婚運アップも期待できそう?ちょっとアクセスが難しい場所ではありますが、通行禁止になる冬以外にはぜひ足を延ばしてもらいたいところです。

米子大瀑布へ向かうトレッキングルート
米子大瀑布へ向かうトレッキングルート
  米子大瀑布Google Maps)

  長野スピリチュアル案内人うーみんの瀧行同行 (編集長の友人です。よろしければ!)

4.  お隣のまち小布施でグルメと芸術三昧の1日を過ごす

長野が誇るローカル鉄道長野電鉄。須坂駅のお隣が小布施の駅です。お隣のまち小布施町は、栗菓子で有名な小布施堂を中心に古い街並みが整備され、観光客や「地域活性」のモデルとして多くの市町村から視察団もやってくる、知る人ぞ知る有名なまちとなりました。 図書館らしくないと言われる町立図書館まちとしょテラソや、古い酒蔵や古民家をリノベーションしてレストランや旅館にしたエリアは、休日になると大変な人の賑わいです。

まちとしょテラソ
まちとしょテラソ

まちの中心部には晩年を過ごしたと言われる江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎の肉筆画や掛け軸や屏風などが展示されている北斎館がありますが、可能なら北斎最晩年89歳に描かれた21畳分の天井絵「大鳳凰図」がある岩松院(がんしょういん)へ行ってもらいたい!天井を見上げすぎて首が痛くなりそうですが、本堂の大間にある椅子に座ってじっくり鑑賞することができます。

若松院の山門
若松院の山門

もうひとつ、ちょっと変わった試みをご紹介しましょう。小布施の町の外れに浄光寺というお寺があります。ここは建立600年を越えた国重要文化財薬師堂もある真言宗のお寺ですが、入口近くに売店があり、通常ならお守りやその他ご祈祷グッズしかないと思いきや、え、こんなものまで!?というものが販売されています。

また、お寺近隣には、日本最大のスラックライン(綱渡りスポーツ)パークがあり、そこで遊んでいた子どもたちが世界大会に出場するようになる腕前になるなど、地域活性化の一端を担うようになりました。パーク横に位置する茶房まめ家のヘルシーお豆富料理もおすすめです。

アクセスは、浄光寺や岩松院、北斎館などおぶせのまちを周遊するバス「おぶせ浪漫号」が1日7本、土日を中心に走っているので、車を使わない方はそちらを利用するのが便利です。

 小布施堂(小布施堂本店 蔵部

  小布施町立図書館まちとしょテラソ 9:00〜20:00 火曜日定休

 信州小布施北斎館 9:00~18:00(冬期は閉館時間変動あり)

  岩松院 9:00~17:00 (冬期は閉館時間変動あり)

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西村祐子 / ゲストハウスプレス編集長  : 「好きなことをして生きる」を実践するべく活動するライフクリエイター。2017年より神奈川の海辺から大阪にUターン。現在はあたらしい旅と暮らしの発信基地Wanderers!の運営をはじめ、 旅にまつわるさまざまな事業プロデュースを行っている。http://moanablue.com/life