ゲストハウスプレスー日本の旅の、あたらしいかたち。

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編集長に聞く!シリーズ。前編では、ゲストハウスの歴史や人気の理由について教えてもらいました。後編の今回はゲストハウスを楽しむコツや、編集長の考えるゲストハウスの魅力について教えてもらいます。

ゲストハウスの楽しみ方はさまざま。人との交流がなくても楽しめる!

編集長:カリンちゃんは、初めてゲストハウスに泊まる前に不安なことってありましたか?

カリン:私が初めてゲストハウスに泊まったのは1年前くらいで割と最近なんですけど、泊まる前は宿泊者どうしで交流できるのかな、と不安でした。
初めて泊まったのは浅草にある外国人観光客も多く泊まるゲストハウスで、みんな泊まるだけって感じだったので、結局交流する機会はなかったです。でも、ベッド1つの環境で、しかもカーテン越しに他人がいる中で宿泊するのが新鮮でとってもワクワクしました!(笑)

編集長:なるほど、確かに交流型ではないゲストハウスもあるよね。実はわたし、ゲストハウスを楽しむ上で宿泊者同士の交流ってそこまで必須ではないと思ってるんです

カリン:え!そうなんですね。いつも宿泊者の方たちと交流しているイメージでした。(笑)

編集長:特に都会のゲストハウスに泊まると何かと他の予定で忙しいから人と話す余裕がないことも多いんだよね。わたしはひとり旅が多いんだけど、旅のあいだ全く誰ともしゃべらないのも寂しいなと思います。とはいえ、ゲストハウスでいきなり隣にいる人に話しかけるというのは、難易度が高いですよね。

カリン:そうですね、その日に初めて会った方に話しかけるのは少し勇気が要ります。

編集長:ゲストハウスを楽しむコツとしては、まずは目が合った人に「こんにちは!」とあいさつをしてみることと、スタッフの人に声をかけてみること。この1アクションが旅の行方を左右するといっても大げさじゃない。宿のスタッフとお話するのは旅人同士よりも敷居が低いので、ぜひ実践することをオススメします。

ゲストハウスのスタッフをとことん活用して情報収集!

カリン:声をかけるときは、どんな話題がオススメですか?

編集長:例えばですが、ゲストハウスは素泊まりなので、チェックインしたその日の夕食をどうするかという問題がありますよね。その時にスマホ使って自力でお店を探すのではなく、スタッフにオススメの居酒屋やレストランを聞いてみると良いと思います

カリン:スタッフさんたちに聞くと、地元の人しか知らない隠れた名店を教えてもらえることがありますよね。

 

編集長:そうそう、ネット上だけでは分からない情報って絶対にある。ひとり旅や友人との旅行にしても、つい自分たちだけで完結してしまいがちだけど、それだと世界が広がらないし、もったいないと思います。

 

カリン:ゲストハウスを100軒以上泊まってきた編集長のアドバイスは勉強になります!ところで、今までのゲストハウス旅で思い出に残っているエピソードってありますか?

編集長:うーん、思い出に残っていることはたくさんあるはずなんだけど、難しいなあ。
振り返ってみると、自分の人生をガラっと変えてくれるような旅の体験は、30代前半までに起こっているような気がする。もちろん30代以降も楽しいことはたくさん起きてるけれど。

カリン:私も20代のうちにもっと旅に行かないと!(笑)

編集長:そうだね、人生の選択肢が無数にある20代でいっぱい旅をするのはすごく大事!

ゲストハウスっていろんな人がたまたま一緒の日に泊まっているというライトな関係性なのが逆によかったりする。自分の常識範囲を超えた、いい意味で「変な大人」にたくさん出会うと考え方の幅も広がったりするから。

いつもの自分では選ばない選択をすると、旅の楽しみ方が広がる

編集長:あ、もしかするとゲストハウスの印象に残った旅とそうではない旅の違いは、「夕食の場所」かもしれない!

カリン:夕食の場所が楽しい旅かを決めるポイントなんですか?

編集長:わたしは食いしん坊なので、美味しくないものは食べたくなくてあまり冒険できないんだけど、宿の人におすすめされたところは、基本そのまま行きます(笑)。

去年、札幌のゲストハウスに泊まったときに、「おひとりさまジンギスカン」ができるバーカウンターのあるお店を紹介されたんだよね。

カリン:斬新ですね。初めて聞きました。

編集長:地元の人にはひとりジンギスカンは人気らしくて、勇気を出して行ってみたら相当マニアックな店だったけど超大当たりで。次の日は、そこのマスターに教えてもらった深夜まで営業してるディープな喫茶店に行ってみたら、またそこも最高で。
カリン:ひとりジンギスカンに行かなかったら喫茶店にも行ってなかったわけですね。

編集長:そうそう。あと、少し話すだけで自分の好みを感知して、その人に合いそうな店や場所を提案してくれる宿のスタッフがいるともう「完璧!」ってなる。

夕食はひとつの例だけど、予期せぬ出会いがあった旅はずっと記憶に残るので、そんな出会いができるように、何でもこい!の精神で動くようにしてます。

カリン:偶然を引き寄せる人になれば、ゲストハウスに泊まる旅が充実しそうですね。

編集長:逆にいうとしっかり旅の計画を立てて、予定通りに進めたい、という人にはハプニングも多くてオススメできない。(笑)カリンちゃんが体験したみたいに、ゲストハウスで交流を楽しみたい!と思っていたのに、宿泊者が自分ひとりだけというようなハプニングもあったりするので。

カリン:確かに思い返してみると、宿泊者との交流って実はあまり無いかもしれないです。宿泊者が自分たちだけだった時は、オーナーさんと夜遅くまで語り合ったこともあります。ゲストハウスを開業したきっかけを聞いたりして、結果的にとっても濃厚な旅になりました。

編集長:ゲスト同士が会話が盛り上がって次の日から一緒に出かけたりすることもあるし、ひとりでじっくり味わう旅もある。ゲストハウスに泊まる旅では、予想とは違った状況でも楽しめる力を鍛えることができると思います。いろんな人のゲストハウスエピソード、聞いてみたいですね。

カリン:聞きたいです!

あなたの素敵なエピソードお聞かせください!

 

ゲストハウスにまつわるあんなことこんなこと。あなたのゲストハウス歴や素敵なエピソードなどを集めています。いただいた内容は2019年11月頃発刊予定のゲストハウスプレスの本にまとめて掲載する予定です。かんたんなアンケートフォームからの応募で書籍が当たるプレゼント企画にもなっています。ぜひご協力ください。

教えて!あなたのゲストハウスエピソード

tellus_baanner
Guesthouse MAYA
連泊してのんびりラウンジで過ごす時間を増やすとより楽しめる(Photo:神戸ゲストハウスMAYA)
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ゲストハウス泊やキャンプなど少し不便な旅行スタイルを愛する。旅先で多様な生き方に出会い、なりたい自分を模索中。数年内にキャンプイベントのボランティアで出会った夫と夫婦ワーキングホリデーに行く予定。